• レポート
  • 2020.03.27

第一回NF-JLEP日本訪問プログラム参加体験記~その①~

このプログラムの滞在を通して、私は日本語を使って友達と日本の方とコミュニケーションができました。今まで国であまり日本語で話すチャンスがなかった私は、話す能力や聞く能力や読む能力を再び磨くことができました。このプログラムのおかげで、私はいろいろなことを勉強して体験できました。例えば、水引体験をしたり親子どんぶりを作ったり、私の場合はたまごどんぶりを作りましたが、ホストファミリーと話し合ったりしたのは貴重な日々だったと思います。国へ帰ってからぜひ、同僚やほかの日本語の先生に日本の教育のことや学校の生活や日本の文化やマナー、とくに教育については、ほかの国からのフェローの意見や教え方などを共有したりしようと思っています。 

また、学生たちにも、日本で体験したことを紹介したり、作った日本語の教材を積極的に授業で使っていきたいと思います。私がこのプログラムを通して経験したものや作った教材が、学生たちの動機付けを高めて一生懸命日本語を勉強していくようになるといいと思います。

学生たちには、日本語を勉強して、世界のことを知って考え方ももっと国際的になってほしいですが、自分の国の文化やマナーにも気づいて大切にしてもらいたいです。

金沢にいる間に、生教材を使ってひらがなとカタカナゲームを作ってみました。リファーレの中でも外でも、おもしろい注意書きや看板のお知らせなどの写真をたくさんとってきました。それから、ちょうかい練習のために、自動販売機やエスカレーターや駐車場の機械の話などを録音して、ゲームを作ってみました。このような生教材を学生たちに紹介したら、興味を引くと思います。生の日本語、つまり日常生活で使う日本語を学生たちに見せてあげようと思います。

最初に私が作った教材は、スマホで使える教材です。授業を面白くするためにゲームの形の教材を作ってみました。私の学生はみんなスマホを持っているので、スマホを授業のために使ってもらいたいと思っています。この教材を使うとき、インターネットでonlineにしなくてもいいので便利だと思います。学校はインターネットの電波が弱いので、インターネットがなくてもできるICT授業を行おうと考えています。

この教材は残念ながらパソコンで使えないので写真だけ見せます。アンドロイドのスマホでは、Lithiumというアプリが必要ですが、そのアプリはiPhoneにはないようです。国へ帰ってから、日本の友達の携帯電話(iPhone)を借りて私の教材をあけるための適切なアプリを探しました。友達のiPhoneのおかげで適切なアプリを見つけました。アプリの名前はePub Readerで下のような形です。ファイルの開け方は設定することができます。iPhoneでも、私が作った教材を見られてゲームもできてゲームの結果もみられることが分かったのでうれしいです。

ファイルはbluetoothとかshareitなどで共有できます。もしスマホを持っていない学生やスマホを持っていても使えない学生がいても、問題ありません。授業はグループで行いますから、各グループに少なくても一人か二人ぐらいスマホを使える学生がいれば授業ができます。授業の前に、学生たちがお互いに協力して共有する勉強が必要だと思います。

ソフトファイルの教材が完成したら、今度はその教材を本の形にしようと思います。もちろん、金沢の先生からアドバイスをもらいながら、学生に適切な日本語の教科書を作っていこうと思います。

日本では二つの教材を作ってみましたが、国へ帰ったらまた新しいアイデアが浮かんで、もう一つの教材を作ってみました。日本ではたくさん音声を録音したので、それを使って聴解の教材を作りました。音声を聞いて、理解して、質問に答える教材です。難しいかもしれませんので、先生方の意見や提案を聞いて、音声を修正して聞き取りやすくなるように工夫をしました。それから、先生方のアドバイスを聞いて、よくない音声は使わないようにして、質問と答えを訂正していただきました。この教材はもっと説明する部分も増やしていきたいですが、締め切りに間に合わないと思ったので、そのまま提出しました。今後、この教材にインドネシア語で文法の説明をたして、使いながら直して、完全な本を作ろうと思います。私の教材は難しすぎるかもしれませんが、高校生むけの教材ではなく、インドネシア人の先生むけとか、日本へ行く予定がある会社員にふさわしいと思います。ちなみに、私は日本へ行くための日本語を学ぶ会社員も教えています。彼らは一か月か一か月半ぐらいしか日本語を勉強していないので、実際に日本でよく聞く音声、例えば地下鉄のおしらせとか、電車のおしらせとかエスカレーターの注意のお知らせとかを、教材として紹介して実際の様子が分かってもらえれば、効果的だと思います。教材は以下のようです。

今回は日本語の教師が日本に招待していただいて、いろいろと学んで体験して日本語の教材も作らせていただきました。これからも、私の教材を完成するまで、先生方にご指導をいただきたいです。将来また同じようなプログラム、教師のためのプログラムだけではなくて学生のためのプログラムがあればいいなと思います。学生たちも日本へ行って、実際に日本語を使って日本のことや文化も体験したら、日本語の授業がもっと好きになると思います。学生たちにも日本へ行って夢を実現する機会を与えてもらいたいです。

金沢にいたときに私はホームスティの家で滞在しました。ホームスティ先は玉鉾の浅野三恵子でした。私は三恵子さんをお母さんと呼んでいます。ホームスティのお母さんはとてもやさしくて料理が上手で毎日おいしい食べ物を作ってもらいました。ホームスティのお母さんの家族も親切で私のことを自分の家族のように扱ってもらいました。それから私は金沢にいる間に困ったことがあったらホームスティの家族に助けてもらいました。初めて金沢に行ったときに私の靴は雨でぬれてしまって、お母さんが乾かしてもらったり、それから靴屋さんへ靴を買いに連れて行ってもらったり、毎日リファーレへ送って行ってもらったり、迎えに来てもらったり、本やさんやお土産やさんにも連れて行ってもらったりすることに感謝しています。お母さんも家でレストランをやっているので、そのレストランでごちそうしていただいたこともあります。お母さんの家にも本や漫画がたくさんあります。家のすみが図書館のような感じでとても感動しました。私は何冊の漫画をいただきました。嬉しかったです。私も漫画が大好きですから、もらった漫画を大事に扱っておきます。帰国してもホームスティのお母さんの家族と繋がっていて、またたくさんお話ができるようにラインやメールでやり取りをし続けてようと思います。寒い金沢の中で暖かいホームスティの家族でお世話になりました。

著者略歴

ルザ・クォドゥリヤンティ(Luza Qodriyanti):インドネシア・スマトラ島出身。国立スラバヤ大学より学士号、インドネシア教育大学より修士号取得後、現在、東ジャワ州にあるプロボリンゴ第一高校で日本語教師として教鞭をとる。主に、10~12年生を対象とした初級日本語科目を担当する。日本のアニメや漫画、映画のみならず、日本語の能力を高めるために、日本のニュース番組を観るのが趣味。